相続財産の調査｜具体的な方法やかかる費用など / 伊東光司法書士事務所

相続とは、ある方が亡くなった際に亡くなった方が生前有していた権利義務を相続人の方が承継することをいいます。
通常、亡くなった方の配偶者の方やお子さんが相続人となりますが、遺言の内容によっては血縁者でない方が相続人となる場合もあります。

■相続財産の対象となるものとは
相続の対象となる財産のことを相続財産といいます。
原則として、亡くなった方が生前有していた権利義務は全て相続財産に当たることとなります。

そのため、現金に限らず、株式や借地権、特許権なども相続財産に含まれます。
なお、亡くなった方が有していた借金などの債務も相続財産に含まれることとなるため注意が必要です。

例外的に、年金受給者としての地位や親権者としての地位などは他者に譲ることのできない一身専属的な権利利益であるため、相続財産には含まれません。

■相続財産の調査方法
各相続人の相続分を協議するのに先立ち、まずは相続財産が全体でどれくらいあるのかということを調査することが必要です。

財産の内容によって、以下のように調査方法が異なります。

⑴預貯金の調査
まずは亡くなった方が持っていた金融機関口座をすべて洗い出すことが必要です。
具体的には通帳やキャッシュカードを探す、金融機関からの郵便物を探す、亡くなった方が生前に使用していたパソコンやスマートフォンからインターネット口座がないかを探すといった方法が考えられます。
口座の把握ができた場合には、各口座の残高の確認をしたうえで、取引履歴の開示を金融機関に請求しましょう。

⑵不動産の調査
不動産の場合には、権利証や固定資産税の納税通知書、その他不動産に関する資料がないかどうかを探します。
このような書類以外にも、所有不動産が一覧にまとめられている名寄帳と呼ばれる資料を取り寄せることも重要です。

名寄帳は原則として、不動産が所在する市区町村ごとに作成されるため、取り寄せ請求は所在市区町村に対して行うか、または都税事務所に対して行うこととなります。

⑶株式や国債、投資信託の調査
預貯金の調査と同様、証券会社や信託銀行、その他金融機関の取引明細を確認することが重要です。
また、株主総会の招集通知などの郵便物が届いていないかの確認も忘れずに行ってください。

⑷借金や債務の調査
借金や債務の調査の場合には、借用書など債務の存在が記されている書類を探します。
また、消費者金融などからの郵便物が届いていないかの確認も重要です。

■相続財産調査にかかる費用
相続財産調査は、司法書士や弁護士といった専門家に依頼する場合、約20万円～30万円程が費用の目安となります。

伊東光司法書士法務事務所では、横浜市、川崎市、八王子市、橋本市(横浜線)を中心として皆様からのお悩みに広くお応えいたしております。

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